愛犬をしつけることは、簡単ではなくいろいろと手こずりました。特に耳が悪くなってからは、わがままになってしまった部分があり、お世話をすることが大変になりました。「待て」や「お座り」、また「お手」などは、小さい時に言い聞かせたので、ある程度はできるのですが、それ以外のことはほとんどできません。
犬のしつけで苦労になったのは、家のベランダでおしっこをさせるという習慣を身に着けさせることです。というのは、どうしても散歩の時間が以前よりも遅くなったことで、犬が室内でおしっこをするようになってしまったことです。ふと気がつくと、リビングやキッチンでおしっこをしてしまうのです。これを止めさせるために、ベランダでおしっこをするように訓練したいと思いました。ところがどうやっても、ベランダでおしっこはしないのです。ある程度の時間、ベランダに出すのですが、それでもおしっこをしない、仕方なく部屋に入れると、そのあとですぐにおしっこをしてしまう、そんなことも多々ありました。これには困ったもので、なんとかしなければという状況になりました。
再度ベランダに犬を出して、「おしっこ」と叫ぶのですが、愛犬は「なんのこと?」という表情でこっちを見たままであり、こんなことより早く散歩に行きたい、そんな雰囲気もありますが、ここで諦めずじーっと数十分見ていると、ついに愛犬がそこでおしっこをしたのです!それを褒めて褒めて、すぐにご褒美のお菓子をあげました。それを理解してくれたのか、翌日も同じようにベランダに愛犬を出すと、今度はすぐにおしっこをするようになり、お菓子が欲しいとおねだりするようになりました。こうして、ようやくベランダでおしっこをすることをしつけることに成功しました。
愛犬をしつけるのは、これが精いっぱいであり、他の犬を見ていると、もっとしつけられているので、恥ずかしく思うことがありますが、それでも可愛らしさは抜群なので、十分に満足しています。
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